「戸数が少ないマンションは修繕が不安だから、戸数が多いマンションが良い」とか、「戸数が多いマンションは話がまとまらないので、戸数が少ない方が良い」とか、色々な考え方があると思います。
そこで、今回はどちらが良いとか悪いとかではなく、戸数の多寡による違いにどんなものがあるのかについて、見ていきたいと思います。
◆管理費・修繕積立金
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基本的には戸数が少ないよりも、多い方が1戸あたりに掛かる負担が少なくなることが多いです。
修繕積立金は、戸数が多くなるとマンションの規模も大きくなり費用も高くなりますので、建物と戸数のバランスによるところもあるとは思います。
管理費については、受付にコンシェルジュが居るようなマンションだったりすると戸数が多い割に管理費が高いということもあります。
◆総会の議決
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この部分については、戸数が少ない方が楽です。
マンションの決議は、通常事項であれば住人(または議決権)の過半数あれば決議することができますが、重大な決議(規約の変更、共用部分の重大な変更など)になると4分の3、建物の建替えにいたっては5分の4の賛成が必要になってきますので、戸数が多いマンションだと話しがまとまらないという問題も出てくる可能性があります。
◆エレベーターの数
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戸数が増えるとエレベーターの数も増えます。
マンションの基準は100戸に1基が目安となっていますので、90戸のマンションより30戸のマンションの方がエレベーターを快適に利用できる可能性が高くなります。
ただ、100戸を超えるマンションになってくるとエレベーターの数が2基、3基となってきますので、点検などでエレベーターが止まってしまい、利用できないということが無くなるというメリットもあります。
◆管理内容
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総戸数が少ないと、1戸あたりの管理費負担額が大きくなりやすい為、できるだけ管理費がかからないようにしていることが多いです。
具体的には、管理員を常駐させずに巡回にしたり、管理を管理会社に委託せずに、管理組合で管理を行う「自主管理」にしている
ケースもあります。
戸数が多いマンションは使える総額が大きいこともあり、管理員が常駐していたり、コンシェルジュが居たりすることが多いです。
◆共用施設
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こちらも戸数が少ないとマンションの規模も小さくなりますので、必要最低限の設備になっていることが多いです。
戸数が多いマンションだと、「キッズルーム」や「トレーニングルーム」「シアタールーム」「ゲストルーム」などの共用スペースが充実していることが多い。