温かみのある「木造」が好きな方も居れば、冷たい感じのする「鉄筋コンクリート造」が好きという方、特に気にしていないという方、色々な考えがあると思います。
しかし、建物の種別によっては、構造が大体決まってきてしまうことが多いことを考えると、希望の構造がある場合は、物件種別を変えたり、予算を見直したりする必要が出てきます。
例えば、「鉄筋コンクリート造が好きだけど、絶対に戸建が良い!」となると、大幅な予算アップが必要になったりします。
各構造ごとの特徴ごとの特徴を、まとめてみました。
◆木造(W造)
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主に「木材」を使用して造られた建物。
戸建やアパート等に多く見られる構造で、3階建くらいまでの建物が多いですが、最近では4階建以上の建物を商品としているハウスメーカー等も出てきています。
昔は、木材を加工して組み合わせたり、釘を使用して建築されていた為、地震により倒壊することが多かったですが、近年では接合部等に金物を使用したり、ボルトやビス等を使用して強度を高めています。
木造のメリットは建築費が安いことと、部分的な交換が可能なところです。
断熱性能や遮音性能は昔に比べて格段に良くなっているものの、鉄筋コンクリート造よりも低い。
税法上の耐用年数は12年から24年で、住宅は22年
◆鉄骨造(S造)
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鉄骨造には重量鉄骨と軽量鉄骨とがあり、鉄骨の肉厚が6mm以上の物が重量鉄骨で、それ以下の鉄骨は軽量鉄鉄骨になります。
また、重量鉄骨と軽量鉄骨では工法も変わり、軽量鉄骨造は木造に近い工法になります。
鉄骨造の特徴は、工期が短いことと、木造に比べて広い空間や広い間口を確保しやすいところです。
鉄骨は熱や錆に弱い為、昔はアスベストが入った耐火被覆材を吹き付けていましたが、アスベストが問題になってからは、これに変わる被覆材や塗料が使用されています。
鉄骨造も木造同様に断熱性能と遮音性能は低く、共同住宅の場合は隣家のテレビの音が聞こえたりすることもあります。
税法上の耐用年数は、鉄骨の肉厚によって変わってきます。
重量鉄骨 27年から38年で、住宅は19年から27年
軽量鉄骨 15年から30年で、住宅は34年
◆鉄筋コンクリート造(RC造)
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幅広い建物に利用されている構造です。
鉄筋を組んで、そこにコンクリートを流し込んで造るため、形状の自由度が高く、木造、鉄骨造よりも強度が強いことが特徴です。
また、木造や鉄骨造よりも外気の影響を受けにくく気密性も高いですが、建築費用が高いことが欠点です。
遮音性能が高く、壁厚がよほど薄くない限りは、隣家の音が聞こえるようなことはありませんが、室内造作の工法によっては、太鼓現象を起こしてしまい、打撃音などが隣家に伝わりやすくなる場合もあります。
税法上の耐用年数は31年から50年で、住宅は47年
◆鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
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基本的には鉄筋コンクリート造と同じですが、中心に鉄骨が入っている分、鉄筋コンクリート造よりも強度が高く、地震に対する
粘りが強いと言われています。
しかし、建築費が高く、工期も長くなってしまうのが欠点です。
税法上の耐用年数も鉄筋コンクリート造と同じで、31年から50年で、住宅は47年