北区は南北に走っている京浜東北線の線路を境にして東側が低地、西側が高台となっています。
そのため、北区には坂が多くあります。
そしてその坂には、名称が付いており、その名称を知ることで、その周辺が昔どんな環境だったのか、住人がどのような生活をしていたのかを知る手掛かりとなり、とても面白いです。
【京浜東北線 東十条駅(南口)】
今回ご紹介する坂は、「北区中十条2丁目9番辺り」から、「岸町2丁目11番先」まで延びる「地蔵坂(じぞうざか)」です。
【出典:国土地理院発行2.5万分1地形図】
坂の形状はアラビア数字の「3」を左右反転して引き伸ばしたような形状で、坂の上と下では高低差が約11.2m程あり、距離は100m前後です。
【地蔵坂 坂上(中十条側)】
かなりきつい坂で、自転車に乗ったままだと立ちこぎをしても乗ったまま上ることは難しいと思います。
【地蔵坂(中十条側から岸町側へ)】
路面が凍結したり、雪が降ったりしたら、確実に上り下りは出来なくなります。
【地蔵坂 東十条駅へ上る階段付近】
名前の由来は、この辺りに地蔵尊があったことから「地蔵坂」と呼ばれるようになりました。
【地蔵坂 坂下(岸町側)】
建立時期は不明ですが、少なくとも1773年には地蔵尊があったと「新編江戸志」に記されています。