東京都北区の「荒川小学校」前に「十条冨士塚」と呼ばれる「十条冨士神社(中十条2-14-18)」があります。
この「十条冨士塚」は「東京都北区指定有形民俗文化財」にも指定されているのですが、計画道路(補助86号線)に掛かってしまった為、改修工事が必要となっていました。
そして、その工事が今年の5月からスタートしています。
現在は、塚にあった樹木を伐採した状態になっており、これから一度完全に塚を解体して、そこに新たな塚を築く計画になっています。
完成は令和3年1月の予定です。
冨士塚とは?
遠方に住んでいて富士山まで行けない人や、実際に富士山に登ることが困難な女性や子供、お年寄りでも、富士山に登ったのと同様のご利益を授かることができるようにと、造られたものです。
「富士山」を模して造られた小高い塚で、溶岩を配したり、富士山五合目付近にある小御岳(こみたけ)神社の石祠を塚の中腹に配置したりしています。
また、頂上には富士山の神体の分霊を祀る石祠が置かれています。
「富士信仰」は、古神道や山岳信仰から生まれたもので、縄文時代にはその原型が既にあったとされています。
塚の石碑から、この「十条冨士塚」は少なくとも天保11年(1840年 江戸時代)には既に富士講として利用されていたようです。
毎年6月30日と7月1日には「十条冨士神社大祭(通称:お冨士さん)」が行われ、神社の前の通りには、多くの露店が立ち並びます。