不動産を売却するとき、不動産会社に査定の依頼をする方が多いと思います。
不動産会社が査定価格を出す時には、その不動産の状況や周辺環境などいろいろな条件を考慮しながら過去のデータなどを見つつ、現在の経済状況も考慮して査定価格を算出します。
でもこれだけだったら、複数の不動産会社から出てくる査定金額はそれほど変わりがないはずですが、実際に査定の依頼をしてみると価格に差があることが多いです。
複数の不動産会社に売却査定を依頼した場合、もしかすると算出した価格に何割か上乗せした価格を提示している会社があるかもしれません。
より高い価格を提示すれば売主様は「そんなに高い価格で売ってくれるのなら頼んでみようか」と、その不動産会社に依頼する可能性が高くなるのではないでしょうか。でも、もしかすると「売却の依頼を受けてから売れる価格まで下げていけば良い」と考えているかもしれません。
仮にそうだとしたら、それは売主様にとっては時間の無駄です。そんな心配をしなくても良いように、売却査定の依頼をする前にご自分で相場を知っておくと売却もスムーズに進みます。
今回は、不動産を売却する時に知っておきたい相場の調べ方についてご説明します。
まずは路線価・公示価格など公的な価格を調べてみる方法があります。
公的な価格としては、地価公示、地価調査、相続税路線価、固定資産税路線価などがあります。インターネットでも検索できますので、調べてみましょう。
地価調査による価格は実際の価格に近いと言われていますが、調査した時点より不動産の価格が上昇していることもありますし、反対に下落している場合もあります。また相続税路線価は地価公示価格等を基にした価格(時価)の80%程度を目途に、固定資産税路線価は地価公示価格等を基にした価格(時価)の70%程度を目途にしています。
次に周辺の類似物件の売却価格を調べてみます。
インターネットでは販売中の不動産広告を見て、周辺で同じくらいの物件(築年数・広さなど)を探して参考にします。アットホームやスーモなどの不動産ポータルサイトを見るのが良いと思います。
マンションなら同じマンション内に売りに出ている部屋があったら、とっても参考になりますね。
他にもインターネットでは「レインズ・マーケット・インフォメーション」というサイトがあります。
これは国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理している不動産流通標準情報システムで、実際に売買が行われた物件の価格(成約価格)等の取引情報を検索することができるので、とても参考になります。
これらをご覧になったうえで、これから売却しようと思っている物件に近い情報を探して比較すれば、どのくらいの価格が相場なのか把握できると思います。